iDeCoを始めようと思ったとき、最初にぶつかる壁が「どの証券会社で口座を開設すればいいのか」という問題です。証券会社によって取り扱い商品や手数料、サポート体制が異なるため、適当に選んでしまうと将来大きな差になることがあります。
特にiDeCoは原則として金融機関の変更が面倒な手続きを伴うため、最初の選択が非常に重要です。移管手続きには1〜2ヶ月かかることもあり、その間は運用が止まってしまいます。
この記事では、主要な証券会社のiDeCoサービスを手数料・商品数・使いやすさの観点から比較し、あなたに合った証券会社の選び方をわかりやすく解説します。これからiDeCoを始める方はもちろん、金融機関の変更を検討中の方もぜひ参考にしてください。

iDeCoの証券会社を選ぶ3つのポイント
iDeCoの金融機関を比較する際に重要なポイントは以下の3つです。
1. 口座管理手数料
iDeCoでは毎月の口座管理手数料がかかります。この手数料は「国民年金基金連合会への手数料」「事務委託先金融機関への手数料」「運営管理機関への手数料」の3つで構成されています。
国民年金基金連合会と事務委託先金融機関への手数料はどこの証券会社でも同額ですが、運営管理機関手数料は証券会社によって異なり、ここが比較のポイントです。
| 手数料の種類 | 金額(月額) | 備考 |
|---|---|---|
| 国民年金基金連合会 | 105円 | 全社共通 |
| 事務委託先金融機関 | 66円 | 全社共通 |
| 運営管理機関 | 0円〜数百円 | 証券会社により異なる |
2. 商品ラインナップ
低コストのインデックスファンドが充実しているかどうかが最大のチェックポイントです。特に全世界株式型やS&P500連動型の信託報酬が低い商品があるかを確認しましょう。
3. 管理画面とサポート体制
iDeCoは数十年にわたって利用するサービスです。管理画面の見やすさ、操作のしやすさ、コールセンターの対応品質なども長期的な満足度に大きく影響します。
主要証券会社のiDeCoサービス比較
ここからは、主要な証券会社のiDeCoサービスを具体的に比較していきます。
SBI証券のiDeCo
SBI証券はiDeCoの口座数がトップクラスの証券会社です。運営管理機関手数料は無料で、商品ラインナップも充実しています。
- 運営管理機関手数料:無料
- 商品数:約80本以上
- 特徴:低コストのインデックスファンドが豊富、eMAXIS Slimシリーズの取り扱いあり
楽天証券のiDeCo
楽天証券もiDeCoで人気の証券会社です。楽天経済圏を活用している方には特に使いやすいでしょう。
- 運営管理機関手数料:無料
- 商品数:約30本
- 特徴:楽天独自のファンドを含む厳選ラインナップ、管理画面がシンプルで見やすい
マネックス証券のiDeCo
マネックス証券はiDeCoに力を入れており、低コスト商品の拡充に積極的です。
- 運営管理機関手数料:無料
- 商品数:約25本以上
- 特徴:低コストのインデックスファンドに注力、iDeCo専用ロボアドバイザーあり
松井証券のiDeCo
松井証券は老舗のネット証券で、サポート品質に定評があります。
- 運営管理機関手数料:無料
- 商品数:約40本
- 特徴:電話サポートの品質が高い、eMAXIS Slimシリーズの取り扱いあり

銀行のiDeCoはおすすめしない理由
メガバンクや地方銀行でもiDeCoの口座は開設できますが、ネット証券と比較するといくつかのデメリットがあります。
- 運営管理機関手数料が有料のケースがある(月額数百円)
- 商品ラインナップが少なく、信託報酬が高い商品が中心
- 低コストのインデックスファンドが選べないことがある
月額数百円の手数料差は、30年間で10万円以上の差になります。さらに、信託報酬が高い商品しか選べないとなると、トータルでの差は数十万円以上に広がる可能性があります。iDeCoのおすすめ商品については以下の記事で紹介しています。

対面の銀行では窓口で相談できるメリットはありますが、iDeCoの商品選びはシンプルなので、そのメリットよりもコスト面のデメリットの方が大きいケースがほとんどです。
証券会社を選ぶときの具体的なチェックリスト
iDeCoの証券会社を選ぶ際は、以下のチェックリストで確認してみてください。
- 運営管理機関手数料が無料か? → 有料の場合は候補から外す
- 全世界株式のインデックスファンドがあるか? → iDeCoの王道商品の有無を確認
- 信託報酬0.2%以下の商品があるか? → 低コスト商品の充実度をチェック
- 管理画面は使いやすいか? → 公式サイトでデモ画面を確認
- サポート体制は充実しているか? → コールセンターの営業時間や評判をチェック
この5つをクリアしている証券会社なら、どこを選んでも大きな失敗はありません。iDeCoの始め方を一から知りたい方は以下の記事を参考にしてください。



すでにNISA口座がある証券会社でiDeCoを開設すべき?
結論から言うと、同じ証券会社にまとめる必要はありません。NISAはNISAで最適な証券会社を、iDeCoはiDeCoで最適な証券会社を選ぶのが正解です。
ただし、同じ証券会社にまとめると資産全体を一画面で管理できるメリットがあります。管理のしやすさを重視するなら、同じ証券会社を選ぶのも合理的な判断です。
SBI証券と楽天証券はNISAでも人気の二大証券会社です。どちらもiDeCoの運営管理手数料は無料で、低コストのインデックスファンドが揃っています。NISAと同じ証券会社でiDeCoを開設するなら、この2社のどちらかを選んでおけば間違いないでしょう。
金融機関の変更はできるが注意が必要
iDeCoの金融機関は変更することができますが、以下のデメリットがあります。
- 移管手続きに1〜2ヶ月かかる
- 移管期間中は運用が一時停止される
- 保有している商品はすべて売却して現金化される
- 移管先で新たに商品を選び直す必要がある
特に運用が一時停止される点は大きなデメリットです。その間に相場が上昇しても、その恩恵を受けることができません。だからこそ最初の証券会社選びが重要なのです。iDeCoの節税効果の大きさは以下の記事で数字を使って検証しています。





迷ったらこう選ぶ!タイプ別おすすめの選び方
ここまでの比較を踏まえて、タイプ別におすすめの選び方を紹介します。
- 商品数を重視する人:SBI証券がおすすめ。約80本以上の豊富なラインナップから選べます
- シンプルに選びたい人:楽天証券がおすすめ。厳選された商品から迷わず選べます
- ロボアドバイザーで選びたい人:マネックス証券がおすすめ。iDeCo専用のポートフォリオ診断が使えます
- サポート重視の人:松井証券がおすすめ。電話サポートの対応品質に定評があります


各証券会社のiDeCoの詳細はiDeCo公式サイトで確認できます。金融機関の比較情報は国民年金基金連合会のサイト(www.npfa.or.jp・サイト終了)でも公開されています。手数料の最新情報は各証券会社の公式サイトで必ず確認してください。


