「ネット証券って色々あるけど、手数料はどこが一番安いの?」という疑問は、投資を始める人なら誰もが持つものです。手数料は投資のリターンに直結するコストなので、少しでも安い証券会社を選びたいのは当然のことです。
実は主要ネット証券の多くが国内株式の売買手数料を完全無料化しており、投資信託の買付手数料も原則無料です。「手数料が安い証券会社はどこ?」という問いに対する答えは「大手ネット証券ならほぼ横並び」というのが現状です。
この記事では、主要ネット証券5社の手数料体系を項目別に徹底比較します。国内株式・投資信託・米国株式それぞれの手数料に加え、手数料以外の重要な比較ポイントも解説しますので、自分に最適な証券会社選びの参考にしてください。

ネット証券の手数料比較:国内株式編
まずは国内株式の売買手数料を比較しましょう。国内株式の取引手数料は、主要ネット証券のほとんどが無料化しています。
| 証券会社 | 国内株式売買手数料 | 無料条件 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 無料 | 電子交付設定で無料 |
| 楽天証券 | 無料 | 「ゼロコース」選択で無料 |
| マネックス証券 | 無料 | 条件なく無料 |
| auカブコム証券 | 無料 | 条件なく無料 |
| 松井証券 | 無料 | 条件なく無料 |
ご覧のとおり、主要5社すべてが国内株式の売買手数料を無料化しています。数年前までは1回あたり数百円〜数千円の手数料がかかっていましたが、競争の結果として投資家にとって非常に恵まれた環境になりました。
ネット証券の手数料比較:投資信託編
投資信託に関する手数料で比較すべきポイントは主に3つあります。
買付手数料
主要ネット証券では投資信託の買付手数料はすべて無料(ノーロード)です。かつては購入時に1〜3%の手数料がかかるファンドもありましたが、ネット証券では原則すべて無料で購入できます。
信託報酬(運用管理費用)
信託報酬はファンドの運用会社に支払うコストで、ファンドの基準価額から日々差し引かれます。これは証券会社ではなくファンドごとに決まっているため、同じファンドならどこで買っても同じです。
投資信託の保有残高に応じたポイント付与
ここに各社の差が出ます。投資信託を保有しているだけで毎月ポイントが貯まるサービスは、長期投資家にとって見逃せません。
| 証券会社 | ポイント付与サービス | 付与率(年率・目安) |
|---|---|---|
| SBI証券 | 投信マイレージ | 最大0.25% |
| 楽天証券 | 残高達成ポイント | 残高到達時にポイント |
| マネックス証券 | 投信保有ポイント | 最大0.08% |
| auカブコム証券 | 資産形成プログラム | 最大0.24% |
| 松井証券 | 投信残高ポイント | 最大1.0%(一部ファンド) |
投資信託の保有ポイントは各社で差が大きく、長期で積み立てるほど差額が膨らみます。100万円分の投資信託を10年保有した場合、年0.1%の差でも1万円の違いになります。

ネット証券の手数料比較:米国株式編
米国株投資に興味がある方は、米国株の取引手数料もチェックしておきましょう。
| 証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料(片道) |
|---|---|---|
| SBI証券 | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) | 0銭(リアルタイム為替) |
| 楽天証券 | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) | 0銭(リアルタイム為替) |
| マネックス証券 | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) | 買付時0銭 |
| auカブコム証券 | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) | 20銭 |
| 松井証券 | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) | 0銭 |
米国株の売買手数料は各社ほぼ同じですが、為替手数料に差があります。SBI証券・楽天証券・松井証券はリアルタイム為替取引で実質無料に近い水準を実現しています。米国株を頻繁に取引する方は為替手数料にも注目しましょう。
クレジットカード積立の比較
クレジットカードで投資信託を積立購入する「クレカ積立」は、ポイントが貯まるためお得な投資方法として人気です。
| 証券会社 | 対応カード | ポイント還元率 | 月間上限額 |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | 三井住友カード | 0.5〜5.0% | 10万円 |
| 楽天証券 | 楽天カード | 0.5〜2.0% | 10万円 |
| マネックス証券 | dカード・マネックスカード | 0.2〜1.1% | 10万円 |
| auカブコム証券 | au PAYカード | 1.0% | 10万円 |
| 松井証券 | JCBカード | 0.5〜1.0% | 10万円 |
クレカ積立のポイント還元率はカードのグレードによって異なります。一般カードなら0.5%程度、ゴールドカード以上なら1%以上の還元が受けられることが多いです。月10万円を年利0.5%還元で積み立てた場合、年間6,000円分のポイントが貯まる計算です。

手数料以外の重要な比較ポイント
手数料がほぼ横並びの現在、証券会社選びで差がつくのは手数料以外のポイントです。
取扱銘柄数
投資信託や米国株の取扱銘柄数は各社で異なります。SBI証券と楽天証券は投資信託の取扱数が2,600本以上と非常に豊富です。今はNISAの積立だけでも、将来的に投資の幅を広げたいなら取扱銘柄数の多い証券会社を選んでおくと安心です。
アプリの使いやすさ
日常的に使うスマホアプリの操作性は重要です。楽天証券の「iSPEED」やSBI証券の「SBI証券 株アプリ」は高い評価を受けています。可能であれば口座開設前にアプリの画面イメージを公式サイトで確認しましょう。
情報・分析ツール
投資判断に役立つ情報や分析ツールの充実度も見逃せません。楽天証券は「日経テレコン(楽天証券版)」が無料で使え、マネックス証券は銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」が人気です。
IPO(新規公開株)の取扱実績
将来的にIPO投資に興味がある方は、IPOの取扱実績も確認しておきましょう。SBI証券はIPOの取扱数が業界トップクラスで、抽選に外れてもポイントが貯まる独自の仕組みがあります。
タイプ別おすすめネット証券
ここまでの比較を踏まえて、タイプ別のおすすめを紹介します。
とにかくコストを最小化したい人
手数料の安さと投信保有ポイントを重視するなら、SBI証券がバランスに優れています。国内株式無料、為替手数料実質無料、投信マイレージによるポイント付与と、コスト面での総合力が高いです。
楽天経済圏を活用したい人
楽天カードで日常の買い物をしている方は、楽天証券一択と言ってもいいでしょう。クレカ積立でのポイント付与、楽天銀行との連携による金利アップ、楽天ポイントでの投資など、楽天経済圏内でのシナジーが抜群です。
米国株投資をしたい人
米国株の取扱銘柄数と分析ツールの充実度で選ぶなら、マネックス証券がおすすめです。銘柄スカウターで米国企業の詳細な分析が可能で、情報収集からト取引までスムーズに行えます。
サポート重視で安心して始めたい人
松井証券は電話サポートの充実度に定評があり、操作方法から投資相談まで丁寧に対応してくれます。「ネットだけで不安」という方でも安心して利用できる体制が整っています。

まとめ:ネット証券は手数料より「使いやすさ」で選ぶ時代
ネット証券の手数料比較をまとめると、以下のことが言えます。
- 国内株式の売買手数料は主要5社すべて無料
- 投資信託の買付手数料もすべて無料
- 差がつくのは投信保有ポイントとクレカ積立の還元率
- 米国株の売買手数料は横並び、為替手数料に差がある
- 手数料以外の使いやすさやサービスで選ぶのが正解
「どの証券会社がベスト」という唯一の正解はありません。大切なのは、自分に合った証券会社を選んで、1日でも早く投資を始めることです。
各証券会社の最新の手数料体系は、それぞれの公式サイトで確認できます。投資全般の知識を学びたい方は日本証券業協会のサイトが参考になります。また、証券会社の登録状況は金融庁のサイトで確認できます。



