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配当控除のやり方と確定申告の手順をわかりやすく解説

資産運用の基礎

株式の配当金を受け取ったとき、実は確定申告をすることで税金の一部を取り戻せる可能性があることをご存知でしょうか。これが「配当控除」という制度です。特定口座(源泉徴収あり)で自動的に税金が引かれている場合でも、確定申告で総合課税を選択すれば配当控除の適用を受けられます。

配当控除を使えば、課税所得が695万円以下の方は配当金にかかる実質税率を20.315%から約7〜8%程度にまで引き下げられる可能性があります。年間の配当金が数十万円ある方にとっては、かなりの節税効果が期待できる制度です。

この記事では、配当控除の仕組みから対象となる配当の種類、確定申告の具体的な手順、そして申告すべきかどうかの判断基準まで、必要な情報をすべてまとめています。配当金をもらっている方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

ナビ助
ナビ助
配当金をもらってるのに配当控除を使ってない人、意外と多いんだよね!知らないと損しちゃうからね!

配当控除の仕組み

配当控除とは、国内株式の配当金に対して二重課税を調整するための制度です。企業は法人税を支払った後の利益から配当金を出しているため、さらに個人の所得税が課されると「法人税+所得税」の二重課税になってしまいます。これを軽減するのが配当控除の役割です。

配当控除の控除率

配当の種類 所得税の控除率 住民税の控除率
上場株式の配当(課税所得1,000万円以下の部分) 10% 2.8%
上場株式の配当(課税所得1,000万円超の部分) 5% 1.4%
証券投資信託の収益分配金 5% 1.4%

配当控除は「税額控除」であるため、計算された税額から直接差し引かれます。所得控除のように課税所得を減らすのではなく、税金そのものを減らす効果があるため、節税効果が非常に大きいのが特徴です。

配当控除を受けるための条件

配当控除を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。すべての配当が対象になるわけではないため、事前に確認しておきましょう。

対象となる配当

  • 国内上場株式の配当金
  • 国内株式投資信託の収益分配金(特定の条件あり)
  • 非上場株式の配当金

対象とならない配当

注意
  • 外国株式の配当金:配当控除の対象外(外国税額控除は別途適用可能)
  • J-REITの分配金:法人税が非課税のため配当控除の対象外
  • ETFの分配金:外国資産に投資するETFは対象外の場合あり
  • NISA口座で受け取った配当:そもそも非課税のため申告不要

特にインデックスファンド(投資信託)の分配金は、外国株式に投資するファンドの場合は配当控除の対象外となるケースが多いため注意が必要です。全世界株式やS&P500に連動するファンドの分配金は対象外です。

ナビ助
ナビ助
外国株やJ-REITの配当は配当控除の対象外だよ!国内株の配当がメインの人向けの制度だからね!

配当控除で得になるかの判断基準

配当控除を受けるには確定申告で「総合課税」を選択する必要がありますが、総合課税にすると配当金が他の所得と合算されるため、所得税率が上がる可能性があります。結果として、配当控除を受けても税金が増えてしまうケースもあるのです。

課税所得別の判断目安

課税所得 所得税率 配当控除後の実質負担率 判定
330万円以下 10% 約0%(所得税) 総合課税が有利
330万円超〜695万円以下 20% 約10%(所得税) 総合課税が有利
695万円超〜900万円以下 23% 約13%(所得税) ほぼ同等
900万円超 33%〜 23%以上 申告分離課税が有利

課税所得が695万円以下の方は、配当控除を使った総合課税のほうが有利になるケースがほとんどです。ただし、住民税も含めたトータルの税負担で判断する必要があるため、正確に計算したい場合は税理士に相談するか、確定申告書等作成コーナーで実際にシミュレーションしてみるのが確実です。

配当控除の確定申告手順

それでは、配当控除を受けるための確定申告の具体的な手順を解説します。

手順1:必要書類を準備する

  • 年間取引報告書(証券会社から発行)
  • 配当金の支払通知書
  • 源泉徴収票(給与所得者の場合)
  • マイナンバーカード

手順2:確定申告書等作成コーナーにアクセス

国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、「所得税」の申告書作成を開始します。

手順3:配当所得の入力で「総合課税」を選択

ここが最も重要なポイントです。配当所得の課税方式で「総合課税」を選択してください。「申告分離課税」を選択すると配当控除は適用されません。

年間取引報告書に記載されている配当金の金額、源泉徴収された所得税額、住民税額をそれぞれ入力します。

手順4:配当控除の自動計算を確認

総合課税を選択して配当所得を入力すると、配当控除は自動的に計算されます。申告書の「税額控除」の欄に配当控除の金額が表示されますので、正しく反映されているか確認してください。

手順5:還付金額を確認して送信

すべての入力が完了すると、還付される税金の額が表示されます。源泉徴収で引かれた税金のうち、配当控除の分だけ税金が戻ってくる計算です。内容を確認して、e-Taxで送信するか印刷して税務署に提出します。

ナビ助
ナビ助
総合課税を選ぶのがポイントだよ!間違えて申告分離課税にすると配当控除が使えないから注意してね!

配当控除を受ける際の注意点

所得税と住民税の課税方式が統一された点に注意

2023年分(令和5年分)の確定申告から、所得税と住民税で異なる課税方式を選択することができなくなりました。以前は所得税で「総合課税」を選び配当控除を受けつつ、住民税だけ「申告不要」にして住民税や国民健康保険料への影響を避けるテクニックが使えましたが、現在は所得税で総合課税を選ぶと住民税も自動的に総合課税になります。このため、配当控除で所得税が減っても、住民税の増加や国民健康保険料の上昇を招く可能性があるため、トータルで有利かどうかを慎重に判断する必要があります。

社会保険料への影響

総合課税で配当所得を申告すると、合計所得金額が増加します。これにより、国民健康保険料の算定基準が上がる可能性があります。配当控除で戻ってくる税金よりも、保険料の増加分のほうが大きくなるケースもあるため、トータルで判断することが大切です。

扶養控除への影響

配偶者控除や扶養控除の判定に使われる「合計所得金額」に配当所得が加算されるため、扶養から外れてしまう可能性があります。特に、配偶者の合計所得金額が48万円を超えると配偶者控除が受けられなくなるため、パートナーの所得状況も含めて検討してください。

損失がある場合は申告分離課税を検討

株式の売買で損失が出ている場合は、総合課税ではなく「申告分離課税」を選択して、配当金と売買損失を損益通算するほうが有利になることがあります。配当控除と損益通算は同時に使えないため、どちらがお得かを比較して判断しましょう。

ポイント

配当控除と損益通算の使い分け:

  • 売買で利益が出ている or ±ゼロ → 配当控除(総合課税)がお得
  • 売買で損失が出ている → 損益通算(申告分離課税)がお得なケースが多い

配当控除の具体的な節税シミュレーション

実際にどれくらい税金が戻ってくるのか、具体例で確認してみましょう。

ケース:課税所得400万円、配当金50万円の場合

申告不要(源泉徴収のまま)の場合、配当金50万円に対して20.315%の税金がかかり、約10万1,575円が引かれています。

これを総合課税で確定申告すると、所得税率20%が適用されますが、配当控除10%が差し引かれるため、実質的な所得税率は10%になります。住民税も含めたトータルでは、約4〜5万円程度の還付が受けられる計算です。

配当金の金額が大きいほど、また課税所得が低いほど、配当控除の恩恵は大きくなります。年間配当が100万円を超える方であれば、10万円以上の還付が期待できるケースもあります。

ナビ助
ナビ助
配当金が多い人ほどお得だよ!年間10万円以上戻ってくることもあるから、面倒がらずに申告してみてね!

まとめ:課税所得695万円以下なら配当控除を積極的に活用しよう

配当控除は、確定申告の手間はかかるものの、条件に当てはまれば大きな節税効果を発揮する制度です。特に国内株式の高配当銘柄に投資している方にとっては、毎年の確定申告が「お金を取り戻す作業」になります。

まずは自分の課税所得を確認し、695万円以下であれば配当控除を検討する価値は十分にあります。国税庁の確定申告書等作成コーナーで実際に数字を入力してみれば、還付金額が自動計算されるため、お得かどうかが一目でわかります。

配当控除の詳細については国税庁「配当控除」のページで正確な情報を確認できます。配当所得の課税方式については国税庁「配当所得があるとき(配当控除)」も参考になります。確定申告書の作成は確定申告書等作成コーナーで行えます。

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